山形の気候(その1.夏)


山形の夏はナゼ暑い


山形市から北蔵王(ざおう)の山並みをながめてみよう。
東南の風が吹く6月から8月ごろに、雁戸(がんと)山の頂上付近に
白い雲が覆(おお)いかかっていることがあります。



この雲をしばらく観察してみよう。 この雲はずっと 眺(なが)めていても、山にかかったままいつまでも動かないようにみえます。
(動画もご覧ください2012.8. 3 upしました




山形からみた雁戸山にかかった雲.この雲の向こうが宮城県である。1999.8.9.午後4時ごろ撮影
   


ときには押し寄せた雲が白いダムのように見えることもあります。


  • このような日は、宮城県側は雲が多く気温も低いですが、山形県側は天気がよく、気温も宮城県に比べて5度ぐらい高いことがあります。
  • 宮城県や岩手県が冷夏(れいか)で米がよく実らない年でも山形県は米がよくとれることが多いです。
  • そういえば、サクランボをはじめ果物が豊富なのもこの気候に関係しているのでしょうか。





しめった冷たい風が太平洋側からふいて奥羽山脈にあたると、風は山脈を越えるために、上昇します。高い山では気圧が低いので空気は『断熱膨張(だんねつぼうちょう)』します。このとき、気温が下がり、空気中の水蒸気が凝結(ぎょうけつ)して雲になります。さらに雲粒(くもつぶ)が大きくなると宮城県側の斜面に霧雨となって降ります。水蒸気が凝結するときには、凝縮熱(ぎょうしゅくねつ)を放出し,雲はさらに高く上昇します。この雲が山形側から見えるのです。 風下の平野に乾燥した高温の風が吹き降りる現象をフェーン現象といいます。



この雨粒を落とした空気が山形側の斜面を下るとき、『断熱圧縮(だんねつあっしゅく)』され、温度が上がります。山を越えた空気は雨粒を落としてしまっているので、雨粒を再び水蒸気に戻すのに相当する熱(気化熱、きかねつ)が不要です。
このため山脈を越えた空気は、乾燥した暑い空気となって山形に降りてきます。このとき残った雲粒は、蒸発してしまうので、奥羽山脈にいつまでも白い雲が張り付いているように見えるのです。このようなわけで山形側は、晴れとなります。




宮城県側では、曇りや霧雨でも、笹谷トンネルを越えて、山形にでたとき晴れていた経験はありませんか。




太平洋側で吹く冷たい東風を『やませ』といいます。山形県でも峠の低い尾花沢や最上郡では、冷気が吹き込み冷夏で凶作(きょうさく)となることがあります。一方、荘内地方は朝日山系や月山で隔てられているので、冷夏や凶作がないということです。





みなさんの住んでいるところからも山が見えますか。その山にかかった雲のようすを観察(かんさつ)しましょう。そのときの天気や気温などをあわせて記録するとよいでしょう。


きれいな雲の写真が撮(と)れたら,おもしろWeb科学館にも教えて下さい。

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